川のまち旭川

女性のillust

北海道の屋根・大雪山系に源を発する石狩川、
忠別川(ちゅうべつがわ)、美瑛川、
牛朱別川(うしゅべつがわ)の4本の河川が
街中で石狩川に合流する旭川は
「川のまち」
と言われ、古くから
川の恩恵を受けながら
産業や生活の仕組みが発展してきました。

JR旭川駅南口のすぐ前にも忠別川が流れ
そんな川のまち旭川を駅周辺で
感じられるスポットをいくつか紹介します

男性のイラスト

のアイコンがある部分を押してみましょう!
その場所と川の関係について学べます♪

  • 旭川駅
  • 北彩都ガーデン
  • 高砂酒造
  • CoCoDe
  • 大雪地ビール
  • 神楽岡公園
  • 外国樹種見本林
  • キッコーニホン
  • 彫刻作品
  • ロードヒーティング
  • 流雪溝
  • 近藤染工場
  • 上川神社
  • 東神楽町役場
  • 旭川空港
  • 旭岳
  • 忠別川の名前の由来
  • 忠別川の鮭の遡上

右にスクロールで標高をご覧に慣れます

実際に印刷して見てみてね!
(A3印刷推奨)

旭川駅

自然との融合 コンセプトは「川のある駅」

2011年に旧駅舎より約70m南側に建設された現駅舎は、忠別川に更に近づきました。新たに南口が設置され、北彩都ガーデンが造成されたことにより、四季を通じて川辺の散策などを楽しめるようになりました。

ホーム全体を覆う大屋根(全長180m、幅60m)は、日本では類を見ない大胆な構成です。大屋根を支える根元で4本に枝分かれしたピン構造の鉄骨柱「四叉(よんさ)柱」は、1・2番と5・6番ホームでピンジョイント部分を確認することができます。また、ホームに向かう内壁のタモ材には、一般公募で募った1万人の名前が刻印されています。

旭川駅の外観

北彩都ガーデン

1級河川・忠別川沿いに整備され、JR旭川駅南口に直結した都市景観と豊かな自然が適度に調和している全国的にも珍しいロケーションのガーデン(面積約12ha)。
遠くに大雪山国立公園の山々を眺望することができます。

駅北側は日本初の歩行者専用道路「買物公園」へと繋がる、中心市街地にありながら、花木類・宿根草などおよそ350種類、8万株の花々が季節毎に咲き誇ります。

「アウネの広場」JR旭川駅南口を出てすぐの芝生広場。旭川の工芸品 優佳良織(ゆーからおり)をヒントにデザインした花壇、自生種の草花を主体とする花壇などが市民や旅行者の目を楽しませてくれます。

「神人(かむんど)の森」ガーデンセンターがあるメインエリアです。宿根草や一年草、ハーブや野菜も取り入れた多彩なテーマのガーデンが充実しています。 ガーデンを含む北彩都あさひかわ地区は、2015年にグランドオープンして「日本都市計画学会計画設計賞」「都市景観大賞(都市空間部門)」「土木学会デザイン賞最優秀賞」などを受賞しています。また、ガーデンは国際的な造園賞である「IFL AASIA-PAC L A AWARD 2017」の文化的かつ都市的な景観部門で最優秀賞を受賞するなど、海外でも高い評価を得ています。

北彩都ガーデン外観

高砂酒造株式会社

酒造りは醸造用水や瓶詰用水など大量の仕込み水を使用します。日本酒は鉄分やマンガンの含有量が少ない方が良いとされ、またミネラルのバランス(カルシウムやマグネシウムなど)やPH値などの関係から、一概に取水深度は深ければ良いというわけではありません。
現在、地下約10mの水源からくみ上げた大雪山の伏流水を使い、原材料である酒造好適米には近年品種改良が進んだ北海道産米(吟風、彗星、きたしずく)を作況によりますが、8割から9割使用。

1929年(昭和4年)に施工された鉄筋コンクリート構造の製造工場は、当時北海道内では珍しい建造物で、全国でも3番目に古いコンクリート造の中で厳寒の旭川の気候を利用して寒造りを行っています。

住所
北海道旭川市宮下通17丁目右1号
営業時間
9:00~17:00
休日日
年末年始
電話番号
0166-22-7480
高砂酒造株式会社 外観

市民活動交流センターCoCoDe

1898年(明治31年)の官設鉄道上川線の開通に伴って建設され旧国鉄旭川車両センターとして使われていた2棟の建物。
明治時代の建築技術を今日に伝える貴重な歴史的建造物であり現存する旧国鉄工場施設としては国内で最も古い建築物のひとつとされ、琵琶湖疏水や日本初の水力発電所を建設した土木技術者・田辺朔郎が携わったとされています。

鉄道の鍛冶工場と旋盤工場として使われ、1985年(昭和60年)旭川車両センター廃止後、改修を経て、2010年(平成22年)6月から旭川市市民活動交流センターとして開設されました。

竣工:
1899年(明治32年)
構造:
煉瓦造2階建 (RC補強、改修前平屋建)
場所:
北海道旭川市宮前1条3丁目
備考:
2010年(平成22年)改修 国登録有形文化財
CoCoDe外観

大雪地ビール館

1900年(明治33年)から1913年(大正2年)にかけ、旭川駅に隣接して建てられた文化庁の登録有形文化財に指定された レンガ倉庫群「蔵囲夢(くらいむ)」の中央にあります。
1996年から大雪山系の清水を用いた地ビール(クラフトビール)の醸造を始め、年間100kℓ以上を生産。

昼食時から、生ラムジンギスカンや、地場の特産を活かした多彩な料理が味わえます。

住所
北海道旭川市宮下通11丁目1604番地の1
営業時間
11:30~14:00(ランチ)17:00~22:00(ディナー)
休日日
日曜(7月、8月は無休)
電話番号
0166-25-0400
大雪地ビール館 外観

神楽岡公園

神楽岡公園は、それまで街の中心部にある常磐公園が平坦地であるのに対し、上川離宮予定地だった丘陵地、神楽岡の御料林を1914年(大正3年)に帝室林野局から借用して、公園として開園したのが始まりです。

離宮計画地だったことで、明治開拓前の河畔林にみられる原始の景色がそのまま残され、直径2mほどのドロノキなどの高木が数多く残っています。

北側を流れる忠別川により形成された丘陵地形のため、公園の頂部と底部で20メートル以上の高低差があり、旭川市街地や上川盆地、大雪山系など都市と自然が調和した美しい眺望を望むことができます。

神楽岡公園

外国樹種見本林

北海道で最も古い外国樹種人工植栽地のひとつ。木材需要への対応や山地災害防止、漁獲高の回復を目的に、1898年(明治31年)、ストローブマツ、ヨーロッパアカマツ、ヨーロッパカラマツの植栽を開始。優良な樹木を導入する取組みの一環として当時、苗木生産技術のあった外国樹種を中心に、それぞれの特性を確認、展示するために造成したものですが、歳月を経るに従い都市林としても重要な役割を果たすようになりました。

1964年(昭和39年)12月から朝日新聞に連載された旭川出身の作家・三浦綾子の「氷点」でこの外国樹種見本林が舞台となったことから一躍有名になり、全国各地からファンが訪れています。

外国樹種見本林

会社の起源は1891年(明治24年)。
清酒工場として創業して50余年、第二次世界大戦最中に第7師団や道民の食生活を支えるため、しょうゆ工場として生まれ変わって80年の老舗、日本醤油工業㈱(キッコーニホン)。創業時からの木造社屋や工場群は必見、売店も当時の建物を利用し、ノスタルジックな雰囲気はここでしか味わうことができない貴重な体験です。

道内の多くの市町村の生産者とコラボした80種類以上のしょうゆやドレッシングなどはどれも味見ができ、さらにしょうゆ飴やしょうゆアイスキャンデーなども人気の商品となっているほか、商品ラベルTシャツ、しょうゆを搾るろ布を利用したバッグなどの小物類も販売されています。

住所
北海道旭川市曙1条1丁目
営業時間
10:00~17:30
休日日
年末年始
電話番号
0800-800-7772
キッコーニホン 店内

忠別川右岸に彫刻が多いのは

中原悌二郎賞と彫刻のまち

旭川市は1年間(現在は2年間)に国内で発表された日本人作家の最も優れた彫刻作品に1970年から旭川市ゆかりの彫刻家中原悌二郎の名前を冠した賞を贈り、その作品の収集に努めてきました。

国内で最も長い歴史を持ち、これまで受賞した彫刻家は80名を超え、日本の彫刻界最高の賞とも言われています。
平和通買物公園の造成に合わせて街中に多くの彫刻が設置され、旭川は「彫刻のまち」と呼ばれるようになりました。

彫刻の公開制作を行う「旭川彫刻フェスタ」は2000年(平成12年)に始まり、彫刻のまちあさひかわの魅力をアピールする事業を現在まで続けています。
野外彫刻の公開制作は、2年に一度のペースで2018年まで行われました。制作された彫刻は、野外彫刻として忠別川右岸の忠別橋公園などに設置されています。

歩道のロードヒーティング

旭川市は冬期歩行者の交通安全対策のために、
市街中心部の歩道に
ロードヒーティングを設置しています。

Q.

ロードヒーティングとは?

A.

車道や歩道の舗装内に電熱線や温水を循環させるパイプなどを埋設し、気象状況や路面状況に応じて断続または連続で路面を加熱して、防雪や凍結を防止します。旭川市では気温が低いため消雪パイプ(道路に埋め込んだパイプから路上に設置したノズルを通して路面へ地下水を散布する除雪・融雪・路面凍結防止装置)が凍結して利用できないのでロードヒーティングが用いられています。

Q.

熱源は?

A.

ガスや電気を使用しています。

Q.

設定温度は?

A.

降雪・外気温・路面水分・路面温度の4要素で施設稼働の
有無を判断し、融雪時には基本的に路面温度が4℃と
なるよう設定し、運転しています。

Q.

旭川駅周辺の歩道の設置距離とコストは?

A.

旭川市内の歩車道含めた約12kmで冬期間の電気・
ガス料金が約3.6億円/年(2022年実績)です。

快適な冬の生活を支える中央地区流雪溝

雪が降った朝、旭川中心部では市民が道路脇の流雪溝に雪を 落としている光景が見られます。
川の自流量や地形の角度がある「川のまち旭川」だからこそ、 その安定した水資源と地形を活かした流雪溝(道路の両側 (地下1メートルの深さ)函型の水路を埋設)の設置を容易に しました。

Q.

流雪溝の水はどこからきているの?

A.

忠別川上流から引き込んだ水を利用して、中心市街地で
投雪した雪を石狩川まで流しています。
➡利用にあたっては閉塞事故を防ぐため、区域毎に投雪時間を
 設定するなど地域住民で構成する運営協議会により
 投雪ルールを定めて利用しています。
【利用期間】 11月10日~3月31日
【利用時間】午前6時~午後9時30分

Q.

忠別川の取水口が凍ることはないの?

A.

冬の間の平均気温は氷点下5度以下になりますが、
水やミキサーを使って攪拌するなど、取水口が凍らないように
工夫しています。

Q.

夏は使っていないの?

A.

常磐公園にある千鳥ヶ池の水質浄化に活用しています。

流雪溝イラスト

近藤染工場

1898年(明治31年)創業。大雪山の伏流水を利用して、職人が1枚1枚染め上げた『刷毛引き本染め』で大漁旗、袢天、のぼり、幕、のれんなどを受注生産。同様の染め方で作られた手ぬぐい、風呂敷、コースター、トートバッグなどが販売されています。

染め物をより美しく発色させ、生地の質を高めながら深みのある染め上がりにするには、良質で潤沢な伏流水が欠かせません。

住所
北海道旭川市1条通3丁目右1
営業時間
8:30~17:00
休日日
日曜・祝日(土曜不定休)
電話番号
0166-22-2255
大漁旗

忠別川の名前の由来

忠別川の由来は、チウペッ(Chiu-pet波、川)波だつ川の意、それが後に民間語源解によってチュプペツ(Chup-pet日、川)となり、意訳して旭川という地名が生まれたとも言われています。

忠別川の鮭の遡上

近年、サケの稚魚の放流活動等で10月頃に忠別川でサケの遡上が見られることがあります。

【発行】

旭川観光コンベンション協会
大雪カムイミンタラDMO

【監修】

あさひかわジオパークの会

発行/2025年3月

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